2009年5月1日金曜日

71歳杉原が貫禄

男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ第1日(30日、愛知・名古屋GC和合C=6531ヤード、パー70) 1960年の第1回大会から出場している71歳の杉原輝雄(ヒグチ歯科グループ)が、同一大会連続出場の世界タイ記録となる50回連続出場を達成。「これからもお世話になりたい」と、来年の世界新記録樹立を誓った。藤田寛之(39)=葛城GC=が64で回り首位に立った。 杉原が歩く先々は、どこもかしこも大きな拍手。その度にギャラリーの方を向き、歩きながらペコペコと頭を下げるドン。50回という歴史に「振り返ってみると短いけど、これからを考えると長いのでは」と感慨深げだった。 16番では昨年6月のミズノオープンよみうりクラシックの第2日以来となるバーディー奪取を決めた。残り110ヤードから9アイアンで放たれた第2打を、ピンまで1・5メートルにつけ沈めた。派手なアクションもなく、ただ淡々と帽子を取り大歓声に向かって一礼した。 昨年3月に前立腺がんがリンパに転移。2月に放射線治療を行う予定だったが、体への負担が大きく断念した。それでも粒子線治療を終えて体調が安定し、先月ラウンドを再開したばかり。「声援は距離が出ないのに頑張っている同情では」と杉原節をさく裂させながらも「ありがたい」。 大会から連続出場の表彰を受け「続けて50回もお世話になり、これじゃあ死ねない。来年も再来年もお世話になりたい」と、マスターズのアーノルド・パーマー超えとなる、世界新記録挑戦を宣言。会見の終わりには「ちょっと老けた石川遼でした」と笑いを誘うなど、ファン思いのサービス精神は今も健在だ。