2008年6月15日日曜日

<イラン邦人誘拐>中村さんの父会見「ほっとした」

イランで昨年10月、武装麻薬密輸団に誘拐された横浜国立大生、中村聡志さん(23)が解放されたことを受けて、大阪府豊中市に住む父淳貴(きよたか)さん(54)が15日午前、同市内で記者会見。聡志さんから14日午後11時半ごろ、「どうも解放された気がする」と自宅に電話があったことを明かし、「ほっとした」と笑顔を見せた。淳貴さんは一両日中にもイランへ向かい、聡志さんと再会する予定。 淳貴さんは冒頭、「ご迷惑、心配をかけて本当に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。聡志さんからの電話は3~4分で、「非常に明るく、いつもの聡志の声だった」という。外務省に問い合わせたところ、15日午前2時ごろ、「解放された」と連絡があった。 この8カ月間に10回ほど電話があったが、ふさぎ込んでいる様子の時もあったという。淳貴さんは「イランでどんな生活を送っているのか把握できないのが苦しく、もどかしかった」と振り返った。 家族を勇気づけたのは、聡志さんの学校の友人やボランティア仲間だった。聡志さんがボランティアで英語を教えていたネパールの学校からは千羽鶴も送られた。淳貴さんは「彼らの支えがなかったら、家族も今日を迎えることは出来なかった」と感謝した。