2008年11月21日金曜日

<女子ソフト>スミス投手が引退

女子ソフトボール・日本リーグの豊田自動織機(愛知県刈谷市)で16年間活躍したミッシェル・スミス投手(41)が、今季限りで引退した。歴代1位の通算172勝だけでなく、首位打者にも3回輝いたスーパーサウスポーは、米国代表としてアトランタ、シドニー両五輪で金メダルを獲得。ライバル国のリーグで世界最高級のボールを投げ続け、日本代表のレベルアップにも貢献した。今後はソフトの国際化や五輪復帰運動に携わる。 スミスさんは93年に来日。年間を通してプレーできるうえ、米国にはない実業団がサポートする環境が気に入り、異国でソフト生活を続ける道を選んだ。02年の米国代表引退後は日本リーグに専念、豊田自動織機を8度の優勝に導いた。 北京五輪では、日本が決勝で米国を破り、初の金メダルを獲得した。スミスさんは「日米ともに友人が多い。どちらにも勝ってほしく、複雑な気持ちだった」と語る。 スミスさんは16年を過ごす中で感じた日本ソフトの変化について、投手の技術向上を第一に挙げる。同僚の高山樹里や、上野由岐子(ルネサス高崎)の名を挙げ、「世界でも屈指の好投手に成長した」と評価。その2人はスミスさんを目標に努力を重ね、日本のエースに成長した。身近でスミスさんに接してきた高山は「世界レベルを目の当たりにした。勝利への執念、こだわりがすごい」と話す。